こんにちは、セイロップの三浦です。
私は2025年4月にエンジニアとして入社し、現在はSESとして現場に参画しています。
その現場で社内Cursor LT会が開催されることになり、「ObsidianとCursorを使った知的生産システムで遊んでみた」をテーマに発表する機会をいただきました。今回のブログではその発表内容や、実際に試してみた取り組みについてご紹介します。
テーマのきっかけ
導入のきっかけは、X(旧Twitter)で見かけたObsidianに関する投稿や、以下の記事との出会いでした。
単なるメモから知的資産へ:Obsidian in Cursorで構築する知的生産システム
ちょうどCursorを使い始めたタイミングで、「他にも便利な方法がないかな」と探していた時期だったこと、そして他のアプリに散らばっていた自分のメモを一元化したいという気持ちも重なって、Obsidianを試してみることにしました。
読書メモのアウトプット化
最初に取り組んだことは、ObsidianのKindle HighlightsとCursorを組み合わせた読書メモのアウトプット化です。まず、Kindleでハイライトした部分が自動的にObsidianに保存されるようになります。
これまではハイライトするだけで見返すことがなかなかありませんでしたが、さらにCursorに「この内容で問題を作って」と依頼することで、記憶の定着を促すアウトプットとして活用できるようになりました。
Ankiで復習ループをつくる
さらに、その問題をAnkiというアプリに取り込むことで、繰り返し学習ができるようになります。
Ankiは、覚えたい情報をカード形式で管理できるアプリで、「忘却曲線」に基づいたスケジューリングにより、記憶が薄れる前に復習タイミングを自動で提示してくれます。語学学習などでも広く使われているようですが、技術知識の定着にも向いていると感じています。

たとえば、Kindle版の技術書で得た情報を、ハイライト → Obsidianへ保存 → Cursorで問題化 → Ankiに送信 → アプリで復習、というサイクルで運用することで、知識が「読んで終わり」にならずに定着する感覚があります。
実装中に調べた内容もAnki化
最近では、ObsidianMCPとCursorを組み合わせて、実装中に調べた内容をそのままAnki形式に変換して保存し、あとから復習するようにもしています。(ObsidianMCPは公式に提供しているものでないため、業務以外で使用しています)


日記から自己理解へ
日記についても、以前使っていたアプリからCSV形式でデータをエクスポートしてObsidianにインポートしてみました。Cursorを使って「育児の変遷をスライドにまとめて」と頼むと、出産から現在までの出来事が時系列で整理されて出てきたり、「悩みの共通点を抽出して」といった指示にも自然に応えてくれたりと、自己理解を助けてくれるAIツールにもなり得ると感じました。

気になるWeb記事もメモにする
他にも、Chrome拡張のObsidian Web Clipperを使えば、気になったWeb記事をそのままObsidianにMarkdown形式で保存できます。あとから保存した記事をCursorに要約させたり、検索でさっと内容を振り返ったりできるのでリンクの迷子にならないところが便利です。

つまずいたところ
もちろん、すべてがスムーズだったわけではなく、たとえばObsidianとGitHubでノートを同期させる設定や、Ankiとの連携環境の構築には手間がかかりました。ただ、一度整えてしまえばどちらも快適に使えており、日々の情報整理の仕方が大きく変わったと感じています。
おわりに
そして今回のLT発表は、自分にとって初めての社内LTでもありました。
発表前はかなり緊張し、当日は周囲の反応を気にする余裕もほとんどなかったのですが、終わってみると非常に良い経験になったと感じています。他のメンバーの発表からCursorの新たな活用法を知ることもでき、チーム全体で知見が広がった実感がありました。
最初はちょっと試すくらいの気持ちでしたが、思っていた以上に学びが多く、自分の働き方にも少し変化が生まれました。
Obsidianは使い始めたばかりで、AIとの活用方法はまだまだ模索中ですが、これからもゆるく続けていきたいです!