少人数のエンジニアと1年9ヶ月。WelcomeHouseはこうして生まれました—開発チーフが語る、自社プロダクト開発の舞台裏

はじめに

モデルハウスではなく、実際の“住まい”を見学できるサービス、「WelcomeHouse(ウェルカムハウス)」アプリ。

このサービスを開発したのは、SESと受託開発を手がけるIT企業セイロップの、フルリモート×少人数型自社開発プロジェクトチームです。

今回は、開発チーフに聞いたリアルな開発ストーリーを、X(旧Twitter)投稿からまとめてご紹介します。


開発のきっかけは“共感”と“アイディアの種”から

きっかけは新入社員の研修課題でした。「住まい見学に関するアプリを作る」という課題と、以前から社長が温めていたアイディアとがタイミングよく重なり、「これ、やってみようか?」とプロジェクトが動き出しました。

開発チーフ自身も「自分も家づくりで困った経験がある」という共感したことで、研修で終わらせずに、社内プロジェクトとして、WelcomeHouseの本格開発がスタートしました。


1年9ヶ月、最大5名。少人数でのチャレンジ

常時アサインできるメンバーが限られる中、最大でも5名体制での開発を行いました。

当初は開発チーフ1人でスタートし、途中からはアプリ側に1名、API側に1〜2名が加わる構成で進行。基本的にはウォーターフォール型での開発を行いました。

人数が限られていた分、意思決定が早く、柔軟かつスピーディーに進められた点は大きなメリットでした。


技術スタックは“現場メンバーの得意領域”を重視

使った技術は以下の通り。

📱iOS/Androidアプリの開発には、フレームワーク「Flutter」を採用。クロスプラットフォームで開発コストを削減。

📚APIの実装には、PHPのフレームワーク「Laravel」を採用。柔軟で拡張性が高く、スピーディーに開発できました。

⚙️管理画面には、Reactベースのフレームワーク「Next.js」を採用。CSRを使うことでインタラクティブなUXを実現しました。

技術選定では、「チームメンバーが無理なく動けること」を重視し、それぞれの得意技術を最大限活かす構成に。また、案件でもよく使われる技術であったため、個人のスキルアップにもつながりました。


※ウェルカムハウスの画面遷移とUIはFigmaで管理。

AWS構成は省コスト&再現性重視で最適化

インフラにはAWSを採用(構成:ALB-EC2-RDS)。CloudFormationを用いてインフラをコード管理しています。効率的&再現性の高い構成を実現しました。

さらに、コスト削減のため、以下の工夫を実施。

🖥Auto-Scalingを用いて、インスタンス数を最小限に調整

💻Lambdaを用いて開発環境は日中だけ起動


安心して住まいを見学できる、徹底したセキュリティ設計

モデルハウスでない実際の住まいを、安全かつ安心にご見学いただくためにも、セキュリティには特に配慮しています。

悪意のある人が見学に来られないようにするためにも、複数アカウントの取得防止はもちろん、実際の見学時の本人確認フローも厳重に行っています。

将来的にはeKeyなども仕組みを取り入れ、より高いセキュリティを目指しています。


自社開発ならではの“人員確保”の壁と工夫

SES業務と並行しての開発は、稼働調整が常に課題でした。

そこで、学生アルバイトや待機中メンバーのアサインなど、柔軟な体制で少しずつ開発を継続しました。(当時の学生アルバイトメンバーは、現在弊社でエンジニアとして活躍中!)

また、「決まった人員が常にいるわけではない」という状況でも参加しやすいよう、設計やドキュメントの整備に注力しました。


差別化の鍵は“地域密着”と“アプリならでは”の体験

WelcomeHouseは、千葉県エリアに特化した展開を行っています。地域密着によりユーザーの声を拾いやすく、フィードバックサイクルも素早く回せています。

また、ブラウザでなくアプリにすることで、プッシュ通知やGPS機能と言ったスマホ機能を活かし、より高いユーザビリティーを実現しました。


ご登録のかたも増えてきました

現在の状況

現在、株式会社トミオ様経由でオーナー様(ご自宅を見学させていただける方)登録が進んでおり、ユーザー(見学を希望される方)数も徐々に増えています。

機能改善やUI/UXの向上に取り組む一方、公式XInstagramの活用を通じた認知拡大も進めています。


今後の展望

注文住宅に加え、リノベーション住宅も見学対象に追加する新機能を開発中。

地域密着型の住まい探しに、さらなるアプローチを提案したいと考えています。(※注:この機能は2025年4月にリリースされました!)


“派手ではないが、堅実で挑戦的な開発”に込めた思い

WebSocketなど、個人的に未経験(注:開発チーフ)だった技術にも挑戦しつつ、基本は「使いやすさ」「保守性の高さ」を重視して設計を行いました。

見えにくい部分こそ丁寧に作る。誰かにとって便利で、長く使ってもらえるプロダクトにしたい——そんな想いを込めて開発を続けています。


おわりに

セイロップでは、SESや受託開発だけではなく、社員のアイディアをもとにした自社プロダクト開発も行っています。

「自分の技術を活かしたい」「裁量を持ってプロダクトに関わりたい」という方、ぜひ一緒に開発しませんか?

お問い合わせはこちら


■WelcomeHouse(ウェルカムハウス)について

モデルハウスではなく、実際の住まいをご見学いただけるサービスです。

【Webサイト】

・見学希望者・オーナー様向け: https://welcome-house.com/

・住宅会社様向け      : https://welcome-house.com/corporate/

【アプリ】

アプリ名: 住宅見学 Welcome House(ウェルカムハウス)

iPhone版 : https://apps.apple.com/jp/app/id1671086199

Android版 : https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.salop.welcome_house