Kotlin Fest 2025 参加レポート

セイロップの設楽です。

2025年11月1日に開催されたKotlin Fest 2025に参加してきました!

本記事ではKotlin Festに参加した際に印象的だったセッションについて紹介します。

今年はAIやKotlin Multiplatformなど新しい内容が多く、例年以上に活気がありました。

【招待セッション】Kotlinを支える技術:言語設計と縁の下の力持ち

https://2025.kotlinfest.dev/timetable/1719021000_a

JetBrains の方による招待セッションで、Kotlinの言語開発における設計思想や課題を深く掘り下げた内容でした。

プログラミング言語は、一度リリースされた構文や機能がコードや書籍、メディアを通じて広く定着するため、後からの廃止や変更が難しいという特性があります。また、マルチプラットフォーム対応という言語の性質も、Kotlinの設計を難しくしている要因になっています。 “static” のようなキーワードは言語ごとに意味や振る舞いが異なるため、Kotlinに導入した場合、開発者の混乱を招く可能性があると指摘されていました。

言語設計における慎重な判断や、マルチプラットフォームを支える思想に触れられる、貴重で示唆に富むセッションでした。

Kotlin言語仕様書への招待 〜コードの「なぜ」を読み解く〜

https://2025.kotlinfest.dev/timetable/1719023400_a

このセッションでは、Kotlinを題材に「言語仕様書の読み方」と「身近な機能がどのように仕様として定義されているのか」をわかりやすく解説していました。

Kotlin の言語仕様書は、数学的な表現を使って構文を説明するEBNFベースの表記法で書かれています。発表ではKotlinの型システムなどを例に、言語仕様書を読み解いていくわかりやすい内容となっていました。

正直、言語仕様書の数学的な定義は読み解くのが難しく、それを知らなくても問題なくコードは書けるため、今まで言語仕様書に触れる機会がありませんでした。

言語仕様書を紐解くことで新しいコードの書き方を知れたり、仕様の背景を理解できたり、何より知的探求の楽しさを得られると感じました。自分の中で「言語仕様書を読みに行く」という選択肢が増えたことは非常に大きな収穫となりました。

「動く」サンプルでスムーズなコミュニケーションを 〜CMP時代のKotlinPlayground活用最前線〜

https://2025.kotlinfest.dev/timetable/1719039000_c

Kotlin Playgroundの新たな活用方法を紹介するセッションでした。

Kotlin Playgroundは、JetBrainsが提供するブラウザ上でKotlinを実行できるウェブサイトです。最近ではCompose Multiplatformにも対応し、実際に動作するJetpack ComposeのコードをURLで共有できるようになりました。

これにより、コードレビューや他職種とのコミュニケーションでも、動くUIをそのまま共有できる点が非常に魅力的です。

これまで私はKotlin Playgroundを簡単なコード検証に使う程度でしたが、Jetpack Composeに対応していることを知り、非常に驚きました。UIを手軽に共有できる新しいコミュニケーション手段として、実際に明日から活用したいと思いました!

KoogではじめるAIエージェント開発

https://2025.kotlinfest.dev/timetable/1719040800_a

KotlinでAIエージェントを構築できるライブラリ「Koog(クーグ)」を題材に、開発から運用までの実践的な知見を紹介したセッションでした。

汎用的なLLMは、ときに出力が不安定で低効率という課題があります。AIエージェントを作るメリットとして「不安定な出力を制御し、特定タスクでの精度/効率を高める」という点があげられていました。そしてエージェント開発においては、ワークフローをできるだけシンプルに設計し、LLMの特性を生かしたタスク設計を行うことが重要だと説明されていました。

セッションを通して、「なぜAIエージェントを作るのか」という疑問が明確になったのは大きな収穫でした。ワークフロー設計は、従来のプログラミング言語が扱う決定的な世界とは異なる新しい発想が求められます。AIエージェント開発の新しさや面白さを理解できて、とてもワクワクする内容でした!

まとめ

今年のKotlin Festは昨年から規模がかなり大きくなり、非常に濃密な時間を過ごし、多くの学びを得ることができました。また、Kotlinという言語のカンファレンスであるため、普段なかなか関わる機会のない方々とも交流することができ、多くの刺激を受けました。

私はAndroidエンジニアとしてKotlinを日々使っていますが、Kotlinを取り巻く環境はどんどん発展しており、より良いものになっていると感じました。

セイロップには社員のスキルアップを支援する「技術イベント参加支援制度」があり、今回のようなイベントにも参加しやすい環境が整っています。

新しいことに挑戦し、技術を高められる環境が整っている職場です。ぜひ一緒に働きましょう!

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